2025/12/08
スタッフブログ

岩手で研究会とわんこそばを堪能してきました

緩和ケア病棟看護師Nです。11月に盛岡で開催された日本死の臨床研究会全国大会に参加してきました。初めてこの研究会の名称を聞いた方は、どんなことをする会なのだろうと思う方も多いかもしれません。日本死の臨床研究会は死の臨床における援助のありかたを全人的な立場から探求・研究する会です。医療職をはじめ、宗教職、社会・心理職、教育職など多様な職種の方々、そして一般市民も参加しています。会員同士が学びや経験を共有することで、苦痛を抱えて生きる人々への最適なケアを目指しています。学会よりも、参加者やその企画が多彩で全体にあたたかくやわらかい雰囲気に包まれた大会でした。

今回の大会テーマは「゛あめゆじゅ゛を求め、向き合い、そして支える」でした。

゛あめゆじゅ゛とは盛岡出身の宮沢賢治の詩『永訣の朝』に登場する、病床の妹トシの言葉です。「あめゆじゅとてちてけんじゃ (雨雪をとってきてください) 」―それは、雪を口にしたいという小さな願いだったのかもしれません。けれど賢治はそれを次のように受け止めました。「死ぬといふいまごろになって わたしをいつそうあかるくするために こんなさつぱりとした雪のひとわんを おまへはわたくしにたのんだのだ」死にゆく妹の言葉が、兄である賢治のこれからを照らしました。ケアの現場で、私たちは「支える」つもりで寄り添います。しかし、相手の願いに触れた瞬間「支えられているのは自分の方だった」と気づくことがあります。そんな場面を思い出し、大会テーマに深い感銘を覚えました。大会では講演、シンポジウム、事例検討に参加し、チェロの演奏や宮沢賢治の詩の朗読という素敵な企画もありました。

そして夜は、盛岡名物のわんこそばを食べに行きました。100杯食べると証明手形がいただけるとのことで、がんばって挑戦しました。結果は108杯!煩悩の数だけ食べて、証明手形をいただきました。ちなみに女性の平均は40杯、100杯でそば5人前になるそうです。楽しく学んでたくさん食べて、明日からもお仕事がんばります。

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